落とす死

忘備録

6/12 演劇女子部 LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-@池袋サンシャイン劇場

当日の15時くらいまで行こうかどうしようかうだうだ悩んでいた(イヤフォンが大破したのでリリウムに行かずチケット代の分で新調しようと思っていた)けど、イヤフォンはいつでも買えるし一応iPhoneに付いてきたうんこイヤフォンならあるし、ということで結局池袋に向かうことに。

観に行くと決めてからのろのろ準備して出かけたせいで、池袋に着いたのが当日券販売開始の30分前。

でも30分あればサンシャインまでなら歩いても当日券の販売開始時間までには余裕で着くかなと思っていたけど今回はいつもと違う電車を使って来て違う駅で降りたせいでいつもサンシャインへ向かう時とは違うルートを地図を見ながら進まねばならず(初めて歩くルートだと地図から少しでも目を離すと一瞬で迷う)近くまで辿り着くまでに時間が掛かった上に隣のマンションをサンシャインの入り口だと勘違いしてえっやべえこれパス入れないと入れねえの?と狼狽えた後にこれがサンシャインなわけねえだろアホかと自分にキレたり、サンシャイン文化ホールの入り口が分からず間違えてメゾンサンシャインに迷い込んだりしていたら時間がどんどこ過ぎて結局サンシャイン劇場に辿り着いたのは当日券が販売開始した数分後。

サンシャインシティ内部を全力で駆けずり回ったせいでデブみたいに大量に汗をかきつつ列にジョイント

そんなこんなで観劇前からぐったりしてしまったけど平日だから余裕で当日券をゲトれたので良し。終わり良ければすべて良し。良くねえけど。反省して次回に活かさないと永久にギリ出発→道に迷って死にかける、というコンボを繰り返しかねないけど。

ゲトった後は外のベンチでボーっとしてクールダウン。

ヲタクが皆無で快適だった。

ぼっちヲタク最高あれ目から汗が。

開演15分前くらいに劇場に戻り入場。

取り敢えずはるちゃんと研修生の日替わりだけでも買っておくかーと思ったけど万里の長城の如く遥か遠くまで続くグッズ購入列を見た瞬間に回れ右して別の場所で売っていたサントラだけゲトって座席に向かった。

開演は定刻通り。


以下、適当な感想(ほぼtweetまとめ)

死が絶望ではなく希望、生が絶望となっている点や、血と涙と慟哭で彩られたラストなどが私好みすぎて、これもしイヤフォンを新調したいがために観に行かずに後々DVDを買って済ませていたら一生後悔してたところだわ。

それくらい好きだわ。

観てから三日経ったけど未だに物語についてあれこれ考えてしまうわ…。

救いが無い終わり方をする物語大好きおじさんとしては、全員が救われファルスだけ報いを受けたと見せかけて、リリーだけ絶望に再度叩き落とす所が好き。

クランの面々を永遠の繭期から解放することは出来たけどファルスはあの調子だとまた同じことを繰り返すだろうし、自分一人取り残されて友を皆殺しにした罪と孤独を背負い永遠を生きることになったリリーの救いの無さが素晴らしいわ…。

正義や善意に従い動くことが必ずしも全員にとって良い結果を招くわけでは無い、エゴイストが救われ(リリーという永遠を生きる仲間を手に入れることが出来た。劇中ではそれに気付く前に去ってしまったけど)博愛主義者が罪を背負う、という理不尽さが良いね…。

勧善懲悪モノが大嫌いだからああいうラストは大歓迎すよ。

ラストの次に好きなのが、クランの子達が真実に気付いてしまってファルスが記憶を消した後に、また前と同じ様に振る舞い始めたシーン。

それまでの日常が全てファルスの都合の良いように作られたまやかしだったという真実にをリリーそして観客にいやという程突き付けて来て本当に辛かった…そして最高だった。



登場人物に関してはファルスが一番好きだったしキャストに関してもはるちゃんが一番良かった。

リリウムを観た後はもう例のブロクを馬鹿に出来なくなってしまった。

永遠を生きる少年吸血鬼という役は女子中学生のはるちゃんが演じたからこそ説得力が増していた。

少女特有の中性感というか女子と男子の間をふわふわ漂ってる感があるからこそ神秘性を纏えていた、というか。

キザでエゴイストで狂気を秘めているファルスは本当に嫌な奴だけど嫌いになれねえ…はるちゃんがあまりにも魅力的に演じていたから。

私もファルスにイニシアチブを取られて永遠に夢の中で生きたい…と思ったけどもう少女ではないし美しさのうの字もない確実にファルスのお眼鏡に叶わないクソブスだし死にまーす。

劇中で「欲しいのは人形じゃない」と言っていたけど少女純潔の振りで少女を人形のように操る振りがあったのでやっぱ欲しかったんじゃねえかてめえこの野郎と心の中で突っ込んでしまった。

あの振りは幻想的で美しくて思わず見入ってしまったけど見入りつつも突っ込んでしまった…。


はるちゃんと同じく男役を演じていたかななんも良かったなー。

ちょっと頼りなくて心優しいといった感じの立ち居振る舞いにキュンキュンしてしまった…キャメリアと結婚してえよシルベチカが羨ましいわ…。


あと、ヲタクの色眼鏡がかなり入っているかもしれないけど石田の演技もかなり好きだった。

チェリーのキレっぷりとリアクションのキレが前半の日常パートは勿論のこと後半のシリアスパートでも物語をピリッと引き締めるスパイスになっていたと思う。


私がハロメンで好きにキャスト選んで劇を作っていいよと言われても、和田さんをスノウみたいな絶望と諦観のどん底にいる役にしたと思う。

和田さんはまだ若いのにもうずっと長い間苦労してきてその苦労が刻まれたような顔立ちだなとたまに思うことがあって、リリウムではその顔立ちが存分に活かされていて興奮した。


鞘師さんに関しては…最後の慟哭に圧倒された。

あと、いつもみたいな変な癖が付きまくった歌い方をしていなかったのでこれが今の鞘師さんの本来の歌声かーと思いましたまる


めいめいはとにかく圧倒的だったな…。

「もう泣かない」を歌うめいめいを観ながら、歌に感情を込めるというより歌で演じてるめいめいすげーなと思ったけどミュージカルだとそれが普通なのかな。

普段は劇とか観ないから分からんわ…。

ヤンデレメンヘラレズなマリーゴールド怖かわいいよマリーゴールド

散々「私は差別し迫害されてきた」アピールをしておいてスノウのことをキチガイ扱いしてたのにはちょっと笑ってしまったよマリーゴールド


今まで小田ちゃんの声を意識して真面目に聞いたことが無かったんだけど、今回リリウムを通してようやく小田ちゃんの声の可愛さに気付くことができた。

シルベチカのセリフがあるのはシリアスな場面ばかりなんだけど小田ちゃんが喋る度に内心ちょっとキュンとしてしもうた。

あとこれを言うとハロプロのヲタクに殺されそうだけど、Forget-me-notの小田ちゃんの歌声がめっちゃ前田あっさんぽくて好き。


紫檀と竜胆のお姉様コンビのお姉様っぷりにはにやけが止まらなかった。

ファルスはムチムチなお姉様が好みなのね…。

あと、竜胆の優しくて頼れる人と見せかけてただの他力本願女な所が譜久村さんに合ってた気がする。



マーガレット親衛隊の研修生達も良かった。

特にでぃー。

可憐な少年合唱団のアニーローリー編の時も思ったけどでぃーは苛めっ子役がとても似合う。

本人は苛めなんて絶対に許さねえ側のクソ真面目人間だろうけど。

気が強そうなルックスとか声とかがすげー苛めっ子役に合うのよね。

繭期のティーチングでニコニコしながら紫檀と竜胆の話を聞くミモザの忠犬っぷりとか「繭期って何だっけ?」と首を傾げるジャスミンの狸可愛い力も素晴らしかったしマーガレット親衛隊最高研修生最高。

親衛隊にキュンキュンしすぎていたせいでマーガレットのことを殆ど観ていなかったよすまんまさき…。

めっちゃアニメ声だよまさき…。




あとナスターシャムローズカトレアの三馬鹿も日常パートでめちゃくちゃ良い味を出していた。

特にナスターシャムが淡々とボケを繰り出してくるのが堪らんかった。

あの役はハロプロだと勝田さんしか出来んわ。

三馬鹿主役のスピンオフ四コマを漫画タイムきらら辺りで連載して欲しい。



そんなこんなわけで、ストーリーもキャストも最高だったなー。

本当に観に行って良かった…。

男のエゴと願望を押し付けられた少女の反抗反発という物語はアイドルが演じるからこそ良さが引き出されていた、みたいなところがあったかも。


まとめ

人生で初めて観た劇が可憐な少年合唱団、次がリリウムという物凄い落差。

救いが欲し過ぎて今すぐにでも少年合唱団のDVDが観たいけどFC通販で注文してねえ!泣

少年合唱団を観ないと多分リリウムから抜け出せねえよ!リリーのその後について延々と妄想して延々と鬱になっちゃうよ!